第6原則「時中を見極めよ」を前提として、その具体的な例ということで「主流を見極めよ」があります。
その時々で生じる二つの対立概念に対して、どちらが優勢か、どちらがより中核に近いかということです。
例えば、A案とB案の二つが対立したとします。
そのうちどちらを重視すべきかを考える場面です。
今後の対策として、根本的な問題解決に関連するのはどちらの案なのか、どちらの項目なのかということをきちんと見分けなければなりません。
ここで大事なことは、どちらが優勢かの判断です。
優勢かどうかを確認することが大事なのですが、その際に気を付けなければならないことがあります。
ややもすると、「どちらが目立つか?」という観点に目がいきがちです。
会議でも、声の大きい人の意見が通りやすい傾向があります。
表面的に、目立つからです。
しかし、これは間違いのもとです。
目立つかどうかが重要ではない。
例えて言うならば、毎日のニュースがそうです。
ネットのニュース、新聞、テレビなどです。あれらは毎日目にしますが、凄くセンセーショナルで目立ちますよね。
インパクトが強いです。
では、何故インパクトが強いのか?
それは目立つからです。
滅多にない非日常だからです。ここがポイント。
殺人事件とか色々な強盗事件、政治家のスキャンダルなど色々ありますね。
マスメディアというのは、そういった刺激的なもの、目立つものを流したほうが視聴者が喜ぶ、あるいは沢山の人が見てくれる。もっといえば商売になるので、目立つことを優先的に報道します。
でも、それは地味な日常に対して非日常なのです。
毎日毎日、ニュースとか時事問題の情報の洪水にさらされていますが、大体ああいったマスメディアに流されるものは、皆さんに何とかしてインパクトを与えようとする非日常のオンパレードなのです。
実は裏側の地味な状況、本質の方が主流だったりします。こういったことに気をつけたいものです。
ニュースの話はあくまで一例であり、目立つ事柄にばかり目を奪われると、その裏側にある地味な本当に大事な水面下の情報を見逃してしまう。
したがって、どちらが目立つかで判断してはいけません。
目立たないことの方が主流であることも多いです。
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