こんにちは、中小企業診断士の岸本圭祐です。
前回のブログでは、融資を受けるための事業計画書の重要な作成ポイントについて取りあげました。
今回は、事業計画書に盛り込むべき7つの事項についてご案内させていただきます。具体的には、①会社概要、②経営者の経歴、③現在の事業状況、④新規事業について、⑤経営改善の手法について、⑥今後の見通し、⑦資金計画です。 では、これらの項目ひとつひとつの内容を見ていきましょう。
■会社概要
まず、会社概要は文字どおり会社の概要についてまとめます。資本金、従業員数、所在地、支店や営業所、大まかな組織構成などです。合わせて、役員の氏名は役職とともにすべて挙げておきます。
■経営者の経歴
経営者の経歴は、特に創業の場合は重要です。金融機関は事業計画書を、「このような人物が、このようなことをしようとしている」という観点で見ます。事業計画がいくら素晴らしくても、経営者に人間としての魅力がなければ、金融機関の担当者は首を縦には振ってくれません。経営者の経歴で大事なことは、どのような経験を積んできたかです。日本政策金融公庫であれば、同業種に6年以上携わってきたかどうかが、ひとつの基準になっています。
■現在の事業状況
現在の事業状況を書く場合は、売上と経常利益の推移を書きます。加えて自社の業績がどういう状況にあるかをまとめます。上向きなのか、下向きなのか、横ばいなのか、経営に影響を与える外部環境の変化などにも触れておきます。経営上の問題点や課題などを抽出し、それを克服するための必要資金を記しておきます。
■新規事業について
新規事業を行う場合は、どのように収益を上げるビジネスなのか、しっかりとビジネスモデルを説明す る必要があります。次に、そのビジネスに対するニーズを明示します。その他にも、その事業を推進する人員体制や売上予測、仕入先および販売先などを具体的に挙げます。
■経営改善の手法
新規事業が特にない場合は、現在の事業の経営改善策、もしくは売上向上策を書きます。これらは、誰が何をいつ行うかということを具体的に書くことがポイントです。
■今後の見通し
今後の見通しについては、売上や経費、経常利益などの数値を中心に記述する必要があります。数値の根拠となる販売数や顧客数の予想推移、売上の拡大に伴う人員補充の計画等も加えましょう。
■資金計画
資金計画として、新たに立ち上げる事業や経営改善にいくら必要なのか、総費用と明細を記載します。必要資金総額に対して、自社で準備できる金額を提示します。総額から自社で準備するお金を引いた金額が、金融機関から融資を受ける予定額です。融資を受ける金額が決まれば、何年で返済するかという希望・予定も書く必要があります。融資を受けてすぐに返済を始めるのか、半年後から返済をするといった、いわゆる据え置き期間を希望するなども記載する必要があります。
今回は以上です。この内容が皆さまのお役に立てれば幸いです。
岸本が代表を務める→株式会社ケーズパートナーズ
コメントを残す