【金融機関は事業計画書のここをチェックする】~融資を受けるための重要な作成ポイントとは~

【金融機関は事業計画書のここをチェックする】~融資を受けるための重要な作成ポイントとは~

こんにちは、中小企業診断士の岸本圭祐です。

今回は、【金融機関は事業計画書のここをチェックする】~融資を受けるための重要な作成ポイントとは~についてお伝えいたします。

融資を金融機関に検討してもらう場合に、事業計画書が効力を発揮するということはお聞きになったことがあると思います。

では、金融機関は事業計画書のどこをチェックして、融資の可否を判断するのでしょうか。経営者、事業内容、お金の3点に絞って重要な作成ポイントを確認していきましょう。

■経営者の人物&経験=「人となり」はどのように評価される?

金融機関は事業計画書を、まず「どのような人物で、どのようなことをしようとしているのか」という視点からチェックします。いくら事業内容がよくても、経営者に信頼や魅力がないと、事業が成功しないことを知っているからです。したがって、事業に対する思い入れや経営理念は省略せず、しっかりと記述する必要があります。もうひとつ重要なことは経営者の経歴です。例えば、今まで経理だった人が全く経験のない焼き肉屋を経営するのは、金融機関の担当者から見て不安があるでしょう。したがって、創業資金の融資を受けることは難しいでしょう。また、携わっていた業務に関する内容で起業しても、10年間ずっと現場作業だけやっていたとなると、経営者になる力量のある人なのかどうかはわかりません。

そこで、金融機関は次のような事項をチェックします。

1.売上や回収、支払などお金の管理をしていたか(お金の管理)

2.従業員の勤怠や採用、教育訓練などの管理をしていたか(人の管理)

3.売上向上のための企画を考えたり、改善策を提案したりしていたか(経営者の視点)

金融機関はこれらの項目をチェックし経営者の力量を判断します。

■事業内容は「お金の流れ」との整合性を見る

事業内容とは、事業概要と収益の仕組みのことです。事業概要では、業種と業態の内容を書きます。たとえば「輸入雑貨を販売する。実店舗は持たず、インターネットで全国販売する」「××駅前のビルでネイルサロンを営む」といったところです。収益の仕組みとは、儲かる理屈のことです。「どんなことをやってお客さんからお金をいただくか」です。

例えば、「仕入れた雑貨に平均30%の利幅を乗せて販売する」、「エステの施術料とボディーローションやフェイスクリームなど、物販の売上代金が主な収益になる」といったことです。

金融機関は収益の仕組みを踏まえ、「お金の流れに無理はないか」を判断するため、事業内容を見ていくのです。

この「お金の流れ」を金融機関に伝えることが非常に重要です。

注意点としては、金融機関担当者がその業界に詳しいとは限らないため、小学4年生でも分かるくらいに簡単に説明してあげることです。

■お金・資金は「因果・流れ・筋道」を精査する

お金については、大きく二つに分かれます。ひとつは自己資金で、もうひとつは借入金です。

1. 自己資金で覚悟を見る

例えば、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」は、開業にかかる総費用の10分の1以上の自己資金の保有が利用の条件になっています。「本気で事業を起こそうと思っているならば、コツコツとお金を貯めてきたはずだ」という理屈です。創業から3年以上経過している場合は、企業内の現金の動きが重要になります。お金の出入りのタイミングと金額が一目で確認できる資金繰り表が必要になってきます。

2.「借入金」は使途で必要性を判断する

次は借入金についてです。金融機関にチェックされるのは、借入金の使途です。本当に、そのお金が必要かどうかということです。融資を受ける場合、お金の区分として「設備資金」と「運転資金」があることに留意します。設備資金は製造設備、自動車などの固定資産を購入するためのお金です。

3.「設備資金」では課題解決力が問われる

設備資金でチェックされるポイントは、「経営上の課題を解決するものであるかどうか」です。設備資金を借りることによって、経営上の問題点や課題が解決し、業績が向上することがわかった場合に融資を受けることができます。ただし、借り入れができる金額は、その企業の売上規模や決算状況によって異なります。実務的には、金融機関側からその設備が必要ではないと判断されると減額される場合もあります。例えば、創業者が創業融資の際に、業務用車両を2台分の設備資金で希望していたが創業時は1台の設備資金しか必要でないだろうと判断されたりすることがあります。「事業が軌道に乗ってから2台目を検討してくださいね。」といった具合です。

4.「運転資金」は必要性を精査する

運転資金とは、仕入れの代金や経費の支払に使うお金です。お店で現金商売をしている場合でも、陳列商品は先に仕入れておかなければなりません。つまり、お金を回収する前に立替えのお金が必要になり、それを運転資金として借りるのです。このように、事業の仕組み上必要な“つなぎの資金”が運転資金であり、その必要性を金融機関の担当者はチェックします。

本日は以上です。この内容が皆さまのお役に立てれば幸いです。

岸本が代表を務める→株式会社ケーズパートナーズ

岸本圭祐

㈱ケーズパートナーズ 代表取締役 中小企業の➀資金調達、➁経営計画作成・実行、➂スモールM&Aを支援している。

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