春になりだいぶ過ごしやすい気候になりましたね。
今回は、数多くご相談いただいている件について簡単に解説させていただきます。
ズバリ、ものづくり補助金の申請要件についてです。
直近のものづくり補助金のメインの申請枠は、「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」です。
「海外への直接投資に関する事業」、「海外市場開拓(輸出)に関する事業」、「インバウンド対応に関する事業」、「海外企業との共同で行う事業」などの海外需要開拓を行うために国内の生産性を高めるための事業に対する設備投資に活用できる枠が、「グローバル枠」となります。
具体的な活用イメージは、「日本酒の海外市場獲得のために新商品を開発し、国内工場の製造ラインに自動ビン詰めライン一式を導入するとともに、海外市場に広告宣伝を行う」です(「ものづくり補助金公募要領(19次締切分)概要版」より抜粋)。
こちらに関しては国内中心に事業展開をされている事業者様には該当しない枠となります。
多くの事業者様が検討されるのは、もう一つの「製品・サービス高付加価値化枠」と呼ばれるものになります。
少し要件が厳しくなり、第17次公募までのこれまでの「生産性向上」だけでは、要件に該当せず、「革新的な新製品・新サービスの開発」が要件となります。
革新的な新製品・新サービス開発とは、下記の3要件を具備するものです。
①顧客等に新たな価値を提供することを目的に、自社の技術力等を活かして新製品・新サービスを開発することです。
⓶単に機械装置等を導入するだけで新製品・新サービスの開発を伴わないものは補助対象外です。
③同業の中小企業者等や同一地域における同業他社において相当程度普及しているものの開発は、新製品・新サービス開発には該当しません。
具体的な活用イメージは、下記の通りです。
「同地域内の廃棄酒粕を活用し、赤酢を開発。そのプロセスに必要な撹拌機付きタンクや絞り機、ポンプ等を購入。」
「広告制作で培ったデザイン力を活かしてデジタルコンテンツ分野に進出するため、独自の演出効果を
組み込めるシステムを開発」
(いずれも「ものづくり補助金公募要領(19次締切分)概要版」より抜粋)。
ものづくり補助金の設備導入によって、既存の商品・サービスとは別に、新しい「〇〇」という新製品・新サービスを提供できることが要件となります。
つまり、単純な生産性向上(現場の効率向上)だと該当せずとなります。
ご検討されている設備投資が、「革新的な新製品・新サービスの開発」に該当するかどうかを一度しっかりと確認いただく必要がございます。
なお、直近のものづくり補助金公募(第19次公募)の申請期限は、4/25(金)(採択発表は7月下旬頃)で、こちらの申請支援につきましては弊社は〆切させていただいております。
次回の公募(第20次公募)開始時期は7月・8月頃と予想しています(外れたらごめんなさい)。
弊社にご依頼いただいてチャレンジする場合、こちらの第20次公募に向けて準備を進めていく流れかと存じます。
ものづくり補助金のチャレンジを検討されていて、申請要件に該当するかどうか判断に困っている事業者様がいらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせください。
本日は、以上となります。