組織戦略の重要テーマとして、デリゲーションがあります。
デリゲーションとは、人に仕事を任せること、委任することを意味します。
その前提として、部下など相手の人の能力を本気で信用しているという精神状態であることが必要です。
そして、プロセスをある程度任せておきながら、結果については、きちんとどういう結果を望んでいるかという事を相手に知らせて、それについて合意を得ます。
デリゲーションは相手を信頼して行う権限委譲とか仕事をお願いする行為なので、相手もモチベーションを高くやる気を持ってイキイキと、与えられた仕事をやることになります。
無理矢理に押しつけることは厳禁です。
では、デリゲーションに関する5つのポイントを見ていきましょう。
まず一つ目、望む結果を明らかにします。
いつまでに何を達成するのかについて、しっかりと話し合って、相手、部下の合意を得ます。
そして2番目、仕事を進めるにあたって、最低限守るべきガイドライン(基準やルール)を明らかにします。
ただし、あまりルールを沢山設定しすぎると、相手に多くの制約を加えることになり、やる気をなくします。
したがって、ガイドラインのベースは、ネガティブリスト(してはいけないこと)を明示した、最低限のルールとするのが理想です。
3つ目はリソース、資源です。
望む結果を達成するために、その部下であるとか、相手が使える人員、資金、技術、組織などのサポートとして、どんなことができるか、ということをはっきりします。
4つ目はアカウンタビリティ、報告することです。
成果を評価する基準と、評価の時期や方法をはっきりと取り決め、お互いに合意します。
報告の時期は、例えば1週間に1回、最低限の報告はしてくださいとか、そういった形になるでしょう。
また、報告の内容や、それに対してどんな基準で成功・失敗や実行レベルを評価するかも話し合いをして合意しておくことが望ましいです。
報告と評価はワンセットです。
報告の頻度や時期を決め、評価基準も明らかにします。
そして5つ目、成果に対する報酬の取り決めです。
代表的な例としては、金銭的報酬をどれくらい上げるのかについて話し合います。
加えて、仕事拡大のチャンスや組織目的への貢献など相手が出した成果によって、自分達のチーム、会社がどのように助かるのか、プラスイメージをしっかりと共有します。
相手のメリットや重要感や充実感に繋がるようなモチベーション向上に関してもしっかり確保します。
以上の5つについてしっかりと部下と話し合って、お互いにはっきりと共通理解をした上で仕事を任せると、部下もイキイキと仕事をします。動機づけにもなりますね。
仕事を任せるスキルはこれから益々必要となっていくでしょう。
本日は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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