現在も関与させていただいている観光サービス業のA社があります。
中学校や高校の卒業旅行など団体客がメインの顧客でしたので、コロナの影響をもろに受けていました。
現在も定期的な経営検討会議を行っているのですが、関与してすぐのコロナ直後は、「コロナだからどうしようもない」など消極的な空気感が蔓延していたように思います。
これらはあくまでコロナという外部環境に対して身を委ねる「反応的」な態度です。
反応的な人・会社の多くは周りの物的な環境に大きな影響を受けます。
「天気が良ければ、気分も良い。」、「天気が悪ければ、気分も悪く、上手くいかない。」といった具合です。
一方、反応的とは真逆の「主体的な」人・会社は、自分・自社の天気を持ち合わせます。
雨が降ろうが陽が照ろうが関係なしです。
行動は価値観によって導かれており、例えば、質の高い仕事をする価値観を持っていれば、天気がどうであろうと関係ありません。
反応的な人・会社は社会的な環境(社会の天気)にも大きく影響されます。
A社では、現状を打破するために、スタッフを含めた全体会議を行いました。
会議の際には、「コロナ禍で気づいた会社の課題や改善点」、「コロナ禍での業績向上への具体的なアクションプラン」、「アフターコロナ(コロナ収束後)に向けてあなたが考える有効な改善策や挑戦してみたい事」、「ムダのない職場をつくるために、あなたが考える人員配置の見直しや効率性を高めるアイデア」などのテーマについて意見交換しました。
これらは全て反応的ではなく、主体的な問いです。
主語は、外部環境でなく「自分」、「自社」です。
はじめぎこちなかったように思いますが、皆さん熱心に考えていただきました。
ここには書けませんが、かなり主体的な意見も出てきて、現状できること、アフターコロナに向けて準備することが、一歩ずつクリアになった感覚がありました。
コロナは業種によってはとんでもないインパクトを与えました。
しかし、困難な状況ではパラダイムシフトが起こることも多いです。
困難に直面した人・会社は、従来と全く違った見地から世界、自社、自分、周りの人、自分がすべきことをを見るようになります。
主体的な態度で臨めばチャンスにもなり得ます。
現在、コロナは収束に向かいつつあります。
A社も会議で意思統一したアクションプランを定期的な経営検討会議で検証振り返りしながら、着実にこなして、コロナ前以上の業績回復をしています。
これは反応的ではなく、主体的に動き、来るべきタイミングに備えて地道に行動してきたからです。
主体的な組織に変化しています。
「どうしようもない」・「生まれつきだ」・「しなくてはならない」・「できない」・「〇〇でさえあったら」などの外部環境に身を委ねた反応的な言葉を使うのはやめてみませんか?
その代わりに「代替案を考えてみよう」・「他のやり方を選択しよう」・「選択する」・「〇〇の方が良い」・「〇〇がしたい」という主体的な言葉を使ってみませんか?
主体的な人や会社は今日も一歩ずつ前進していて、その差はいつか埋めれない大きな差になります。
1月は主体的に行動できましたか?
今年も残り11か月、一緒に主体的に行動していきましょう!
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