打撃の平均法則

突然ですが、ベーブ・ルースは「何回三振したか」ご存知でしょうか？

ベーブ・ルースは、アメリカ合衆国・メリーゴーランド州ボルモチア出身のプロ野球選手です。

球史に名を残した偉人、ホームランバッターであり、「野球の神様」と呼ばれていました。

彼が記者の取材を受けた時に話された内容がとても印象に残っています。

「ベーブさん、あなたは打撃がスランプに陥った時にはどうしますか？」

と聞かれ、

「私はグランドへ出かけて行ってそこでスイングの練習を続けるのです。古くから言われている打撃の平均法則というものがありまして、堅実にスイングの練習さえ続けていれば、他の人の場合と同じように、悪い時ばかりでなく、調子が良くなる時が来るものだと思っていますよ。ですから、たとえ一試合で二回も三回も三振をしたり、一週間に一本のヒットも打てなかったからといって、心配しなければならないわけはありませんよ。そんな場合には、かえって投手のほうが心配しなきゃなりません。その次にしてやられるのは投手の方ですからね」と答えました。

ベーブ・ルース自身もこの平均の法則によって支配されるものだと固く信じているので、不調の時や、失敗をした時でも、これを微笑をもって受け入れことができたのです。

この簡単な哲学こそ、ベーブ・ルースをして野球史上、最大の長打者たらしめるうえに大きい寄与をしたようです。

しかし、彼が他社の追随を許さない三振の世界記録者であることは、彼の記録のうちから念入りに抹消されていることにも学びがあります。

実は、ベーブ・ルースは合計1330回も三振をしています。

これは、1330回も観衆の野次と罵声の中をベンチに戻らなければならない屈辱を受けていたことになります。

しかし、彼は失敗を恐れて意気がくじけたり、あるいは努力を怠ったりすることは決してなかったようです。

彼は三振を喫しても、それを失敗とは考えないで、反対に努力として数えました。

私は物事が上手くいかない時、ベーブルースの打撃の平均法則を思い出すようにしています。

今、努力を続けていて失敗続きの方のご参考になれば幸いです。