春夏秋冬とは、春は夏になり、夏は秋になり、秋は冬になる、そして冬の次に必ず春が来る。
この季節の循環ルールを知らない人はいないと思います。
これは自然の原理原則です。
私が時々このブログでご紹介する「易経」には、このような時の変化の法則が書かれています。
易経に書かれている変化の法則は、その根拠を自然に置いています。
春には種を蒔いて夏に勢いよく成長します。成長の妨げになる雑草も一緒に成長するので抜く必要があります。そして秋になると実を結び収穫することができます。
冬の雪の上や氷の上に種を蒔く人はいません。冬は養生です。土壌を休ませる時期です。
易経はこの大自然の原理に習いなさいと教えています。
春夏秋冬という原理原則にすべての秘密があります。
他にもたとえが沢山ありますが、易経のたとえの中で一番わかりやすい原理原則が春夏秋冬という時の変化です。
これを掴んだだけでも、経営や人生における大きな問題解決の手がかりとなります。
易経の易という字には「変易(へんえき)」「不易(ふえき)」「易簡(いかん)」の三つの意味があります。
これを「易の三義」といいます。
まず「変易」です。
春夏秋冬は刻々と変化していきますが、春が突然に夏になるわけではありません。
春は緩やかに窮まって夏になり、夏は緩やかに窮まって秋になり、秋は緩やかに窮まって冬になります。
すべての物事は春夏秋冬と同じで、時々刻々と変化しています。
世の中で変化しないものは何ひとつない、必ず変化する。これを変易といいます。
次に「不易」です。
大自然は春夏秋冬と変化していきますが、必ず冬の次に新しい春がやってきます。
そして新しい夏、新しい秋、新しい冬と変化していきます。この変化の法則は変わらない、変化にはルールがある。これを不易といいます。
最後は「易簡」です。
この変易・不易の原理原則を我々の人生や経営に応用したら、とても易しく簡単である。
実は易はとても易しいので、易簡といいます。
一見すると易経は、難しく書かれているので難解と思ってしまいますが、原理原則は易しく、誰もが知っているものであったりします。
その原理原則をどのような時にどう使うかについて、その兆しについて易経には繰り返し執拗に書かれています。
変化にはルールがある。世の中のルールを知っている人が勝つ。業績の良い経営者は易経を経営に生かします。
経営における不易、ルールを一つご紹介します。
経営の大きな目的の一つ「売り上げを上げる」。
売上はお客様から頂きます。
お客様のルールを知る必要があります。
お客様に関するルールです。
お客づくりに関するルールです。
良いマーケティングと悪いマーケティングに関するルールとも言えます。
それは「売れるモノを作る」です。
では、売れるモノは誰が知っているでしょうか?
正解は「お客様」です。
お客様に毎日、毎日聞きます。
お客様のルールも変化します。
必ず変化します。不易ですね。
これは以前のブログでも一度書いた内容です。
売れるモノを作りましょう – 中小企業診断士 岸本圭祐のブログ (kspartners.co.jp)
変化にはルールがある。世の中のルールを知っている人が勝つ。
この変化を掴みます。
変化を観ます。
見学の「見る」ではなく、観察の「観る」です。
察するレベルで変化の兆しを掴む必要があります。
経営者、リーダーは「見」でなく「観」の視点が必要です。
本日は易の三義についてご紹介でした。
少しでも参考になれば幸いです。
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