「前進せよ」とは、例えば、どんな時でも後ろ向きの言葉を吐かないということです。後ろ向き合の言葉を吐くと、それを自分の耳で聞いて受け止めてしまい、潜在意識に悪い言葉が刷り込まれてしまいます。「もうダメだ」「どうせ」といった言葉を吐かずに、「まだいける」「まだできるはずだ」のように言葉を変えましょう。「でも」「だって」は使ってはいけません。前進するような言葉を使いましょう。
前向きな上司と後ろ向き上司の具体例をあげます。
営業目標として、1日10件の得意先を回ろうということで、朝、送り出しました、部下が夕方帰ってきました。上司は「どうだった?」と聞きます。すると部下は、「10件の目標でしたが、6件しか回れませんでした」と言いました。
後ろ向きな上司は、「何で4件回れなかったんだ?」と、4のマイナスを減点主義で言ってしまいがちです。この場合の対処として、6件回ったことに「ご苦労様」と心から言ってあげてみてはどうでしょうか。回れなかった4件については、「どうしたらあと4件プラスできるだろうか?」と前向きな質問をします。
これが「前進せよ」の言葉遣いです。
「なんで4件回れなかったの?」という質問は、場合にもよりますが、一般的にあまり良くないのです。
「なんで」と言われてしまうと部下は自分の行動を責められているように感じて、言い訳や責任逃れの返答をするようになります。
これが「どうすれば」という未来志向の言葉に焦点が合うと、部下は自分の行動を責められていないという安心感から、部下も安心して自分の意見が言えます。そうすれば、前向きな気持ちで議論もできるようになります。
1日の振り返りも前進志向で行います。あらゆる行動は、前に進むという気持ちを持って行いますが、どんな場合でもポジティブシンキングかと言うと、そうではありません。
人間ですから、落ち込むこともあります。落ち込んでも良いのです。落ち込むことも否定しません。落ち込むのは休憩と思ってください。あくまで一時的なものです。コーチング技術でも、一旦は愚痴を聞くこともあります。ただし、最低でも一晩寝たら気持ちを切り替えましょう。
極端に言えば、毎日、自分が新しく生まれ変わるような感覚です。
「今日はもうこれで終了!明日はまた別の新しい自分になったつもりでがんばろう!」と考えてみるのです。
夜寝るときにも、後ろ向きな気持ちを引くずらないことが精神衛生上でもとても大切です。
「前進せよ」の基本習慣は、まず言葉遣いからです。前向きな言葉遣いをしましょう。言葉は自分の潜在意識に働きかけますので、プラスの言葉を沢山自分に聞かせるようにしましょう。
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