「易経」という中国の古典の中に「吉凶悔吝(きっきょうかいりん)」と言う教えがあります。
シンプルに言うと、吉凶の「吉」は物事が成功すること、「凶」は物事が失敗することです。
易経はこの「吉」と「凶」には境目があることを教えています。
つまり、その境目の時に対処を間違わなければ、失敗を成功に変えられると言うのが易経の教えです。
神社に行くと、おみくじを引いて「大吉・小吉」、あるいは「大凶・小凶」と一喜一憂をしていますよね。
この「吉・凶・悔・吝」を知ることにより、全ての失敗を「大吉」=大成功に変えることが出来ることを教えてくれます。
物事が上手くいくかいかないかは、私たちの正しい考え方と正しい行動の中にあると。
正しい考え方と正しい行動をすることで、全ての「凶」=失敗を、「吉」=成功に変えられる。
しかし、この大事な境目の時に対処と考え方を間違えると「凶」となり、さらに大失敗をすることになる。
悪い事が起きた時、上手くいかなかった時、不都合なことが起きた時にこのことをよく知っておくことで、全ての失敗を成功に変えることが出来る。
「吉・凶・悔・吝」の「吉」は得る、「凶」は失う、「悔」は後悔する、「吝」は、吝嗇(りんしょく)・おしむ・けちる・いやがる。
「吉凶悔吝」とは人の心や考え方、行動の巡りあわせを表しています。
つまり、人は過ちを後悔することで「吉」となる。しかし「吉」になると油断して驕りや慢心を起こし、吝嗇になってしまう。そして、過ちを改めることをぐずぐずと嫌がり「凶」となってしまう。
「吉」と「凶」の境目は、「悔」と「吝」にあると教えています。
「吉」となる時の考え方は、「凶」=失敗した時に、恐れ震え、ブルブル震えるほどの後悔をすることにあります。
これが「悔」の状態です。
そして、後悔したその先に待っているものが「吉」です。
ブルブル震えるほどの後悔をすることで、その先には成功が生まれると教えています。
「凶」になる時の考え方は、「凶」=失敗したことを、自分の責任と捉えずに他の人の責任にしてしまう、もしくは、原因は他にあると考えます。
つまり、自分のせいにすることをおしみ、けちり、改善の努力をいやがることです。
これが「吝」の状態です。
その先には「凶」が待っていると教えています。
そのために大失敗することになります。
反対に、好業績社長の特性は、失敗した時に何と深い教えであろうかと考えます。
つまり、事故・クレーム等々、我が社で起きていることの全ての原因は自分にあり、自分の責任と考える。
そして、その責任の重さにブルブル震えるほどの深い反省をする。自分は決して反省をおしんだり、けちったり、努力を嫌がるようなことはしまいと考えます。
我が社で起きた失敗を成功に変えるために「吝嗇」(おしみ、けちり、いやがる)には決してなるまい、そして全ての失敗を成功に変えていくことを心に誓います。
様々な経営者と日々、お会いさせていただきますが、このような態度の経営者は、一時的に失敗があったとしても、長期的には皆様、上手くいっておられます。
人間はややもすると、けちけちする、努力を惜しんでしまう生き物です。
「吝」はある意味「心の糖尿病」のようなものかもしれないです。
「お墓に入るまで吝と付き合う」位の考え方も決して大袈裟ではないと考えています。
私事ですが、コロナ禍で運動不足の状態が続いて、体重が激増しました。
コロナのせいでも、誰のせいでもなく、自分が努力を惜しんだ結果、招いた事態です。
まさしく「吝」の状態ですね。
このまま放置しておくと、大きな病気の原因になるかもしれません。
大反省です。
そのため、7月頭より毎朝30分のランニングを継続しています。
少しずつ成果は出ており体重もちょっとずつ減少中です。
3か月、1年、3年・・・と継続する予定です。
10月には、新たに筋トレも始めようと計画しています。
ここに自ら宣言しておくことで、サボれないようにします。
皆様も吝とならないように、一緒に精進してまいりましょう。
岸本が代表を務める→株式会社ケーズパートナーズ
コメントを残す